父ちゃんが教えたるっ!

娘に算数を教えてたら小1で小学算数、小2で中2数学までがすべて終わってしまった!国語・作文・英語もぼちぼち。年長長男は四則演算・分数・小数・素因数分解を暗算でこなせるまでに!

つれづれ

『やる気』×『創造力』 子どもの創造性ってどうやったら高められる?

2017/01/05

親だったら誰もが思っているかも知れません。
できれば学校の勉強もできてほしいけど、それ以外に夢中になれることや好きなこと、スポーツ、友だち、など望み(欲)はいろいろあると思います。
勉強がんばって中学受験させたいと思ってるけど、「テストの問題しか解けない子」にはなってほしくない。
頭脳系で言えば、「創造力」はあったらいいなと思いますよね。
「創造力」はまさに「生きる力」「生き抜く力」「社会で活躍できる力」だからです。
でも、「創造力」なんてどうやって育てたらいいのか?
「お勉強」との対比で見てみたいと思います。

「学力を上げる」的なお勉強

勉強のモチベーションを上げる

勉強が「好き」とか「1番になりたい」という競争心で勉強をがんばる子はともかく、「やらされている」「やらなきゃ」という強迫観念で勉強している子は要注意です。
「勉強が好き」という子でもすべての教科はなかなか好きにはなれません。

モチベーションを高める方法として、「報酬を与えてやる気を引き出す」というのも1つの方法です。
中室牧子さんの著書「学力の経済学」の中にも「子どもを『ご褒美』で釣ってはいけないのか?」という件があります。
ビジネスの世界では特に当たり前に行われていることですが、これがいい方向に働く場合とそうでない場合があります。
教育に関しても同じで、いい効果を発揮する場合とダメな場合があります。
それを明らかにした心理テストがあるので、まずはそちらを紹介しましょう。



やる気の科学

1945年にカール・ドゥンカーという心理学者が考案した「ロウソク問題」。
TEDで話された内容なので知っている方もいるかと思います。

箱に入った画鋲、ロウソク、マッチが用意されています。「テーブルに蝋がたれないようにロウソクを壁に取り付けてください」

rousokutest1

多くの人は画びょうを駆使してロウソクを壁に留めようとするか、マッチの火でロウソクを溶かして壁にくっつけようとします。
ですが、うまくいきません。

しばらくすると解決法を見つける人が出てきます。

このようにすればいいのです。

rousokutest2

鍵になるのは「機能的固着」を乗り越えるということです。
固い頭を柔らかく…ってことですね。
これがロウソクの問題です。

これにインセンティブが絡むと興味深い結果となります。

インセンティブ付きロウソク問題

「この問題をどれくらい早く解けるか時間を計ります。」

グループAには問題を解くのにかかる「平均時間を知りたい」のだと言います。

グループBには報酬を提示します。「上位25パーセントの人には5ドル、1番になった人は20ドル差し上げます。」

結果はなんと、グループA(報酬なし)よりグループB(報酬あり)のほうが平均で3分半長く時間がかかりました。

人々により良く働いてもらおうと思ったら、給料を上げたりボーナスを与えたり報酬を出せばいい。ビジネスの世界ではそうやっています。

しかし、ここでは結果が違いました。思考が鋭くなり、クリエイティビティが加速されるようにと、インセンティブを用意したのに、結果は反対になりました。思考は鈍く、クリエイティビティは阻害されたのです。

この実験が興味深いのは、それが例外ではないということです。
この結果は何度も何度も40年に渡って再現されてきたのです。
この成功報酬的な動機付けは、状況によっては機能します。
しかし多くの作業ではうまくいかず、時には害にすらなります。
これは社会科学における最も確固とした発見の1つです。
そして最も無視されている発見でもあります。

もうひとつのロウソク問題

はじめのロウソク問題と同じ。しかし、画びょうが箱に入っていません。

rousokutest3

今回はインセンティブを与えられたグループの方が断然勝ちました。なぜでしょう?
箱に画びょうが入っていなかったら問題はバカみたいに簡単になるからです。

反射的に行う作業、ゴールが見えている仕事には外的動機付けが有効であると言われています。
単純なルールと明確な答えがある場合です。

報酬というのは視野を狭め心を集中させるものです。
だからこのような狭い視野で目の前にあるゴールをまっすぐ見ていればよい場合にはうまく機能するのです。

中室牧子さんの「学力の経済学」の中でも、こんな感じの例が載っていました。

A: テストで90点以上取ったら1000円あげる(アウトプット)
B: 本を1冊読んだら1000円あげる(インプット)

子どもの成績を上げるためには、Bのインプットにご褒美を与えるべきで、Aのアウトプットにはご褒美を与えるべきではないとあります。

報酬は生産性は高めるが創造性を低下させる!




創造に必要なものって何だろう?

思いつきで書いておりますので、深くツッコんでほしくはないですが(笑)

「知識」と「経験」が創造の糧になっていることはまちがいない

このことに関して異論はないかと思いますが、ある東大生がこんなことを言っていました。
「本に書いてあることをなんで覚えなきゃいけないのか?本を開けば書いてあるのに。」
その通りだと思います。

しかし、「知識」と「経験」こそが発想・創造の基本中の基本であり、「知識」があるからこそある物事に対して気づくことができたり(「気づく力」)、「あれは確かあそこに書いてあったな。あれを調べれば何かわかるはず」という「調べる」能力も自然と身につきます(「調べる力」)。
「経験」や「体験」こそが「知識」を机上の論理にとどめず、「イメージ」や「感情」をゆさぶり、創造の根源となりえます。

「対比」する力と論理的思考

「対比する力」とは何か?
ある物事A・Bを比べたときに、「ここは同じあるいは似ている」と共通点を見つけ出す力と、「ここはちがう」と相違点を見つけ出す力です。
比べるという思考回路は幼児期から始まっており、私も子どもがそういう話をし始めたときにはノリノリで聞くように心がけています。

flowchart

A・Bに因果関係・相関関係が成り立っている場合それに気づくことができるか?因果関係・相関関係をフローチャートのように理解できるか?
言い方が難しいですね。
つまり、「だから」と「なぜなら」を使って絵が描けるかということです。
新しいアイデアを生み出す能力にしても、問題を解決する能力としても、もっとも重要なチカラではないでしょうかね?

「必要は発明の母」といいますが、まさに「必要」としていることを「どうすればいいのか?」「だから・なぜなら」とたどっていくと何か生まれるということですね。

もの(発明品)だけではありません。

とあるイベントでこんなアイデアがありました。
子どもたちの絵の展覧会で、絵は飾ってありますがその絵を誰が描いたのか名前が書いてありません。
親たちは自分の子が描いた絵がどれなのかひとつひとつ時間をかけて見て回ります。
それぞれの絵の特徴を見て、また、自分の子だったらこんな風な絵を描くかな?こんな色遣いをするかな?など思いをめぐらしながら。
そこでまた夫婦間、親子間でコミュニケーションも生まれます。
こうすることで親は自分の子どもの絵をより深く味わうことができ、かつ展覧会も大盛況に終わりました。

自分の子の絵をさらっと見て終わりになりがちな展覧会を、お金もかけずアイデア一つで大成功へと導きました。
このアイデアを考えた方がどうやってここまでたどり着いたのかは知りませんが、「自分の子どもの絵をより深く味わってもらいたい。じゃあ、どうすればいいのか?」「ほかの子の絵と比べてもらえばいいんじゃないか?」「なぜ自分の子の絵しか見ようとしないのか?なぜ比べてもらえないのか?」など考えをめぐらせてたどり着いたのかも知れません。

「合成」と「変換」

さて、ここからが問題です。
「完全なる0(ゼロ)から何かが生まれることはまずない」という前提ですが、「合成する力」と「変換する力」が創造力の醍醐味ではないかと思います。
こう言うと、イノベーションのイメージかも知れませんが、インベンションにおいても然りだと思います。

合成する力とは

異なる2つのもの・機能を融合して、新しいもの・機能を作り出すことです。
その2つがかけ離れたものであればあるほどおもしろいです。

パソコンと携帯電話を合体させたらiPhoneとiPadができました。
パソコンも携帯電話もすでにあったもので何も新しくはない。スティーブ・ジョブズのおかげで形を変え、融合と技術革新によって大ヒット商品となりました。

変換する力とは

「バイオミメティクス」なんてまさにそうではないかと思います。
耳慣れない言葉かも知れませんね。
「バイオミメティクス」とは生物模倣のことで、進化の過程で洗練された生物の優れた「機能」を模倣し、製品開発や医療開発に応用します。

サメ肌を模倣して作られた競泳水着は記憶に新しいところです。
オナモミがマジックテープの元になりました。
カタツムリの殻をまねて汚れないタイルができました。
蚊の針をまねて痛くない注射ができました。
新薬の開発においても生物は宝の山です。
挙げればキリがありません。
興味があればこのへんおもしろいと思います。
↓↓↓
家電が驚くべき進化を遂げる! シャープの「生物模倣技術」とは?
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合成する力と変換する力ってどうやったら育つでしょうか?

やはり様々な事例を知るところから始まるでしょうか。
そして、身近なものや小さなものを「合成」「変換」する工夫を積み重ねる。
教育として介入しすぎず、さまざまな事例を紹介するところまでにしたほうが良さそうです。

ここまで書いてなんか思い出したわwww

「くらべる力(対比関係)」「たどる力(因果関係)」「言いかえる力(同等関係)」……これって、ふくしま式200字メソッドですやん(笑)

知識・経験・対比する力・論理的思考・合成する力・変換する力

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