【速さの四角形】から式をたてたりグラフを描いたりしてみよう
2017/01/04
速さの四角形とは、「タテ=速さ、ヨコ=時間、面積=距離」のことです。
以前の記事にも書きましたが、うちでは「は・じ・き」も「み・は・じ」も教えていません。
速さってどうやって教える?
さて、その「速さの四角形」を使って、連立一次方程式の練習問題です。
式をたてる
弟の歩いた時間を \(x\) 分とします。兄は弟より歩いた時間が5分短いので、(\( x-5 \)) 分になります。
兄が弟に追いついた地点と家からの距離を \(y\) mとします。当然、兄も弟も歩いた距離は同じです。
弟: \(y=40x\)
兄: \(y=60 ( x-5 )\)
\(40x = 60 ( x-5 )\)
\(20x = 300\)
\(x = 15\)
弟の歩いた時間が 15分だとわかりました。あとは \(x=15\) を代入して、\(y=600\) ということで、兄が弟に追いついたのは家から600mの地点。
グラフ化しよう
距離と時間がわかっているので、それぞれの速さも 弟は40m/分、兄は60m/分とわかります。
図書館を基準に考え、図書館が0m地点、家が120m地点と設定します。
直線の傾きが速さを表しますが、弟は家(120m地点)から図書館(0m地点)に向かってくるので、右肩下がりのグラフになります。
出発時点(0分)で弟は120m地点(家)にいるので切片は \(120\)。\(y=-40x+120\) となります。
兄の式は \(y=60x+b\) という状態までしかわかっていません。定数 \(b\) (切片)がいくつになるのか。
兄は1分後に出発しますが、そのときまだ0m地点(図書館)にいるので、\(x=1,y=0\) を代入すると \(b=-60\) とわかります。
\(
\begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
y=-40x + 120 \\
y=60x-60
\end{array}
\right.
\end{eqnarray}
\)
この連立方程式を解けばいいわけですが、 \(y\) が同じになるところ、つまり交点ががすれちがった地点になります。
\(
\begin{eqnarray}
60x-60 &=& -40x+120 \\
100x &=& 180\\
x &=& 1.8
\end{eqnarray}
\)
(答)1分48秒後
\(
\begin{eqnarray}
y&=&60×1.8-60\\
&=&108-60\\
&=&48
\end{eqnarray}
\)
(答)48m
少々手こずりました
さて、\(x,y\) を使って式を立てる練習。
今はできるようになりましたが、はじめの頃は少し手こずりました。
たとえば、「えんぴつとボールペンが合わせて15本。えんぴつが \(x\) 本ならボールペンは?」「 \(( 15-x )\) 本」というのがよく理解できなかったみたい。
現実的な数ではなく、概念的な文字式は小学生には難しい?
「え?だって、□とか使うじゃん。同じじゃーん!」
てことで、あの手この手でクリア。
一応、「 \(x\) を使わないでやってごらん。」というチェックもいれて、説明させます。
足し算・引き算のときから同様でした。
仮に答えが合っていたとしても怪しいのがあれば、「これ、どうやった?」と説明を求めます。
これも「アクティブ・ラーニング」になるんすかね?
娘と息子の算数・数学の学習状況
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