【仕事算】全体の仕事量を設定することだけ知っていれば簡単
過不足算に引き続き、これまた息子に教えるのを忘れていた仕事算。急遽、教えることに。
過不足算に比べたら、かなり簡単に思います。
仕事算は、全体の仕事量を設定することだけ知っていれば、難しくありません。
この問題の場合、Aが16日、Bが20日ということなので、16と20の最小公倍数80を全仕事量とします。
そうすると、Aは16日で80の仕事をするのですから、1日の仕事量は5です。
Bは20日で80の仕事をしますから、1日の仕事量は4です。
AとBが共同で働けば1日の仕事量は9です。
さて、AとBが共同で4日働くと、\(9 \times 4 = 36\)
残りの仕事が、\(80 - 36 = 44\)
残りの44の仕事をB1人でやると、\(44 \div 4 = 11\)で、11日間。
A,B共同で4日間、B1人で11日間ですから、合計で15日間となります。
A + B = 35日間
A + B + B + B = 20日間
A + A + C + C + C + C + C = 14日間
ということで、全体の仕事量を35と20と14の最小公倍数140とします。
すると、仕事量はそれぞれ、
A + B = 4 (①)
A + B + B + B = 7 (②)
A + A + C + C + C + C + C = 10 (③)
となります。
②-① で、B + B = 3、つまりB = 1.5。
Bがわかったので、①から、A = 2.5。
Aがわかったので、③から、C + C + C + C + C = 5、つまり C = 1。
A,B,Cを1台ずつ同時に使うと、A + B + C = 5
全体の仕事量が140ですから、\(140 \div 5 = 28\)で、答えは28日間。
Aなら54分、Bなら36分かかるということなので、全体の仕事量は最小公倍数の108とします。
Aの1分間の仕事量は2,Bの1分間の仕事量は3となります。
Aははじめから終わりまでの25分間ずっと稼働していましたから、Aの仕事量は50。
残りの仕事量が\(108 - 50 = 58\)
これはBポンプ1台でこなしたわけですから、\(58 \div 3 = 19\frac{ 1 }{ 3 }\)
つまり、19分20秒となります。
Aなら60分、Bなら84分かかる仕事なので、60と84の最小公倍数420を全体の仕事量とします。
Aの1分間の仕事量が7、Bの1分間の仕事量が5、AとB共同なら12です。
はじめの10分間はA,B共同で仕事をしたので、\(12 \times 10 = 120\) で、120の仕事をこなしました。
残りの仕事量が\(420 - 120 = 300\)です。
残りの仕事を全部Aがやったとすると\(7 \times 54 = 378\)
78オーバーしているので、その分、仕事量の少ないBに置き換えると、AとBの差が2なので、
\(78 \div 2 = 39\)
ということで、B君だけで仕事をしたのが39分となります。後半はつるかめ算ですね。
ハイレベ
ある工場現場に 3本のクレーンA,B,C があります。3本のクレーンをすべて使うと、ちょうど8日間で、BとCの2本のクレーンだけを使うと、ちょうど12日間で、Cのクレーンだけを使うと、ちょうど36日間で、それぞれ全体の作業を終わらせることができます。工事は毎日行うものとして、次の問に答えなさい。(慶應義塾湘南藤沢中等部 2014年)
(1) クレーンA だけを使うと、作業を始めてから何日目で全体の作業を終わらせることができますか。
(2) クレーンA だけをちょうど5日間使い、残りをクレーンBとCの2本だけを使って作業をしました。作業を始めてから何日目で全体の作業を終わらせることができますか。
(3) A,B,C のクレーンから1日ごとにどれか1本だけを選んで作業をしたところ、全部でちょうど21日間で全体の作業を終わらせることができました。Bを使用した日数がAを使用した日数の2倍のとき、Bを使用した日数は何日ですか。
8、12、36日間の最小公倍数から、全体の仕事量を72とします。
A+B+C の1日の仕事量は9
B+C の1日の仕事量は6
C の1日の仕事量は2
したがって、それぞれの1日の仕事量はA=3、B=4、C=2
(1)\(72 \div 3 = 24\)で、24日間。
(2)Aが5日間で終わらせる仕事量が15
残りが\(72 - 15 = 57\)
これをBとCで作業するので、\(57 \div 6 = 9.5\)
\(5 + 9.5 = 14.5\)なので、15日目に作業が終わります。
(3)Aで1日、Bで2日作業をすると11の仕事が終わります。
A | B | 仕事量 | 残りの仕事量 | C |
1日 | 2日 | 11 | 61 | 30.5日 |
2日 | 4日 | 22 | 50 | 25日 |
3日 | 6日 | 33 | 39 | 19.5日 |
4日 | 8日 | 44 | 28 | 14日 |
5日 | 10日 | 55 | 17 | 8.5日 |
6日 | 12日 | 66 | 6 | 3日 |
条件にあてはまるのは、最下段のみ。
3人の職人A、B、Cの1日あたりの賃金はそれぞれ6000円、9000円、30000円です。ある仕事をA1人に頼むと600日、B1人に頼むと400日、C1人に頼むと200日でちようど完了します。職人が2人、あるいは3人で同じ日に作業したとき、それぞれの能率は1人のときと変わらず、その合計の作業がなされます。また、最後の日は途中で仕事が完了しても1日と数え、1日分の賃金を支払います。(開成中学 2016年)
(1) どの日もA、B2人だけで作業すると、この仕事は何日で完了しますか。
(2) 210日以内にこの仕事を完了させるとき、賃金の合計金額が一番少ないのは、A、B、Cそれぞれに何日ずつ頼むときですか。また、そのときの賃金の合計金額はいくらですか。
(3) 賃金の合計金額を420万円以内とするとき、この仕事が完了するまでにかかる日数が一番少ないのは、A、B、Cそれぞれに何日ずつ頼 むときですか。また、そのとき何日で仕事は完了しますか。
全体の仕事量を1200と設定します。
一日の賃金 | 日数 | 一日の仕事量 | 仕事量1当たり | |
A | 6,000円 | 600日 | 2 | 3000円 |
B | 9,000円 | 400日 | 3 | 3000円 |
C | 30,000円 | 200日 | 6 | 5000円 |
(1)
AとBの二人の1日の仕事量は5だから、
\(1200 \div 5 = 240\) で、240日。
(2)
Cをなるべく少なくするということに気づけばあとは簡単。
AとBは210日仕事をするとして、仕事量は\(5 \times 210 = 1050\)
残りは\(1200 - 1050 = 150\)
これをCに割り当てればいいから、\(150 \div 6 = 25\)で、Cは25日間。
AとBが210日、Cが25日だから、
\((6000 + 9000) \times 210 + 30000 \times 25 = 3,900,000\)で、390万円。
(3)
この問いに関しては、いくつか解法があります。たとえば、(1) (2) の回答を参考にして、
日数 | 仕事量 | 賃金 | |
A+B | 240日 | 1200 | 360万円 |
A+B C |
210日 25日 |
1050 150 |
390万円 |
A+B C |
180日 50日 |
900 300 |
420万円 |
「AB」と「C」の仕事量を8:0 → 7:1 → 6:2 としただけで回答までたどり着きましたが、これに気づけるかというと疑問です。さすが、開成中学です。
この問いはもはや、連立方程式を使うのがもっともスッキリする気がします。ABの働く日数を\(x\)、Cの働く日数を\(y\)として、
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 5x + 6y = 1200 \\ 15000x + 30000y = 4200000 \end{array} \right.\end{eqnarray}
後者の式を15000で割れば、
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 5x + 6y = 1200 \\ x + 2y = 280 \end{array} \right.\end{eqnarray}
ですからね。
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