場合の数の便利技〔余事象〕
場合の数で一番大事なのは、『数え上げ』がきちんとできることだと思いますが、覚えておくと便利な技もあります。
PやらCやらもそうですが、これに頼りすぎると意外と間違えます。
今回言いたいのは、案外『余事象』は便利だということ。
計算方法を紹介したいわけではなく、「~じゃないほう」を考えると、簡単に解ける場合があります。
高校数学ⅠAでこんな問題が出てきます。
余事象と言えば、「少なくとも~」がキーワードです。
これは、赤いボールが1つも出ない場合を考えれば簡単に求められるわけですが、
しかし、この問題は確率を問われていますから、小学生ではこのような聞かれ方はしません。
簡単ですね。4個です。直感でわかります。
しかし、今の思考過程を細かく見れば、
赤いボールを取り出さないようにするために → はじめに白3個 → 次は必ず赤
となっていたわけで、「じゃないほう」をちゃんと考えていたわけです。
練習問題
目の和が3になるのは○通り、4になるのは○通り……16になるのは○通り。で、すべて足せば答えにたどり着くことはできますが……
(目の和が16以下である)=(すべての場合216通り)-(目の和が16以下でない)を利用します。
目の和が16以下でない場合というのは、17か18です。
目の和が17となるのは、(5,6,6)(6,5,6)(6,6,5)の3通り。
目の和が18となるのは、(6,6,6)の1通り。
したがって、\(216-(3+1)=212\) 通り
(4が少なくとも1個は出る)=(すべての場合216通り)-(4が1個も出ない)
4の目が1個も出ない → 大中小すべて4以外(1,2,3,5,6)
すべて5通りずつなので、\(5\times5\times5=125\) 通り
したがって、\(216-125=91\) 通り
目の積が5の倍数 = 5の目が少なくとも1個は出るとき
ということになるので、前の問題と同じです。
\(216-125=91\) 通り
ジュニア算数オリンピック(2009年)の問題

図のような25個のマスに、1~25の数字が1つずつ書かれたカードを使って、以下のルールで、ビンゴゲームを行います。
ルール①:1~25の数字が1つずつ書かれたボールが箱の中に入っており、箱から取り出したボールの番号と同じ数字のマスを開く。
ルール②:たて、横、斜めのいずれかで開いているマスが5つ並べばビンゴ。さて、必ずビンゴになるためには、最低何個のボールを箱から取り出せばいいでしょうか?
解答はこちら↓↓↓
【正答率0%の問題】2009年ジュニア算数オリンピック
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