約分の手がかりの見つけ方と裏技
約分の基本は逆さ九九。まずはこの訓練から始めて、身についてきたら逆さ九九に加えて「倍数判定」も覚えると便利です。
少なくとも「3」の倍数判定ぐらいは知っていた方がよいと思います。
約分の手がかり
おそらくもっとも一般的なやり方かと思いますが、素数を小さい方から試していく方法。
とは言え、「2」と「5」はパッと見で割れるかどうかがすぐわかるので、始めに「2」と「5」、次に「3」トライとなります。
「3」は倍数判定で見極め、「7」「11」「13」…とトライしていく形になります。
慣れれば「4・6・8・9」の見極めも倍数判定ですぐですね。
約分の手がかり その2
「91」は一見、何で割れるのかわかりません。
そんなときは、わかりやすい方の「21」を素因数分解して「3×7」。
(テストでは)必ず21の約数のどれかで割れるはずです。
この場合は、「3」か「7」のどちらかですが、「3」は倍数判定で割れないことがすぐわかりますから、「7」で割れるということがわかります。
例題が簡単すぎました。こちらはどうでしょう?
パッと見では公約数はわかりませんよね。
「2」でも「5」でも割り切れないのは一目瞭然。
倍数判定により「3」でも割り切れません。
次は「7」でトライすればいいのですが、素因数分解で見てみます。
分解しやすいのは「98」ですよね。
98=2×72
「2」が使えないことはわかっているので、「7」で割れるのだということがわかります。
好みによって「倍数判定」でも「素因数分解」でもどちらでもやりやすいほうで良いかと思います。
約分の裏技
今までのような地道なやり方で探していきますか?
2でも3でも5でも7でも割れません。11・13・17・19・・・と順番にチャレンジしなくてはなりません。
正攻法でももちろん解けますが、引き出しの一つとして、この裏技も知っておくと楽だと思います。
まず分母と分子の差をとります。
分母-分子とか、分子-分母とかではなく、大きい方から小さい方を引きます。知りたいのは差がどれぐらいあるかですから。
437-299=138
差(138)の約数の中に、元の数(437と299)の公約数が隠れています。
138を素因数分解します。このとき出てきた差(138)は必ず分解しやすい数字になっています。
138=2×3×23
元の数(437と299)は2でも3でも割れませんから、公約数は「23」だということがわかります。
分母と分子の差が素数であれば一発回答です
117-104=13
差が「13」で素数ですから、公約数はこれ以外にありません。
なぜ裏技が使えるのか
「必ず約分できる分数である」ということが前提ですが。
「約分できる」=「公約数をもつ」ということですから、その分数の分母と分子は「公約数○個分」と「公約数△個分」という関係が成り立っており、それらの差は「公約数□個分」ということになります。
「公約数○個分」-「公約数△個分」=「公約数□個分」
先ほどの例を見ると、437は公約数(23)が19個分、299は公約数(23)が13個分、それらの差(138)は公約数(23)6個分でした。
19×公 - 13×公 = 6×公
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