等差数列をグラフにしてみよう
2017/01/04
なんとか連立一次方程式までできるようになった小2の娘。
文章題を、\(x\)を使った式に起こせるようになるのに手こずりました。
しばらくはまた図形などしてやや簡単なものにしようかと思っていますが、その前に。
等差数列をグラフで表現してみるということにチャレンジしてみました。
小学生的な等差数列の和の求め方は小1のときでもすぐ理解してもらえたので、百分率や時計の問題なんかより簡単なのかな?
等差数列のおさらい
「2. 4. 6. 8. 10. 12. 14」 全部足したらいくつ?【和】
\(16\times7\div2=56\)
(答)56
トランプの数字を全部足したらいくつ?【和】
絵柄のちがう2種類のカードを図のように並べると、14のペアが13個できます。
トランプの絵柄は4種類あるので、さらに2倍すればできあがり。
\(14\times13\times2=364\)
(答)364
「3. 6. 9. 12. 15……39」 39は何番目?【一般項】
この数列は3ずつ増えているので、\(39\div 3= 13\) で39は13番目だとわかります。
すべて3の倍数になっているのでとりわけ簡単ですが、次はどうでしょうか?
「2. 5. 8. 11. 14. 17……71」 71は何番目?【一般項】
同じく3ずつ増えていますが、3で割り切れないので先ほどより少しだけわかりにくくなっています。
図で見れば一目瞭然かと思いますが、「3ずつ」がいくつ含まれているかを計算します。
その前にはじめの「2」を取ります。
\(71 -2= 69\)
\(69\div 3= 23\) です。「3ずつ23回増える」ことがわかりました。
図のようにペアを作ると、最初の「2」も含めて \(23+1= 24\) で、71は24番目だとわかります。
「3. 10. 17. 24. 31……」 99番目はいくつ?【一般項】
まずこの数列は7ずつ増えています。
3から始まって、7ずつ98回増えるので、\(3+ ( 7\times 98)=689\) で、「689」だとわかります。
等差数列の公式
今やったものをただアルファベットに置き換えただけのものが公式になります。
【一般項】
\(a _ { n } = a_{1} + ( n - 1) d\)
【和】
\(S_{n}=\frac{1}{2}n(a_{1}+l)\)
\(S _ { n } = \frac { 1} { 2} n ( 2a_{1} + ( n - 1) d )\)
(初項 \(a_{1}\)、末項 \(l\)、項数 \(n\)、公差 \(d\))
公式を作ったときの図(プロセス)を覚えさせるのがいいかなと思いますが、ここまでは教科書的な話。やりたいのはこれではありません。
ここからは、ちがったアプローチで等差数列の性質を見てみたいと思います。
等差数列をグラフ化してみるぜぃ
第0項 | 第1項 | 第2項 | 第3項 | 第4項 | … | 第n項 |
1 | 4 | 7 | 10 | 13 | … | an |
ふつうはあり得ない「第0項」を作るのがポイントです。
項数はふつう \(n\) で表現しますがここでは \(x\) とします。
また、数列の部分を \(y\) とします。
\(x\) | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | … |
\(y\) | 1 | 4 | 7 | 10 | 13 | 16 | … |
これをグラフにおこします。単純な一次関数です。
\(y = 3x + 1\) (ホントは \(x\) は自然数だけよ。)
これはまさに一般項を求める式になっています。
そして、第0項の数が切片に、公差が傾きになっています。
よく考えたら当たり前の話です。
等差数列が直線的に増えていくことは想像に難くないですね。
第0項を作ったことで、一般項を求める式が簡単に導き出せるようになったと思いませんか?
下の式の違いは、展開してるかどうかだけでまったく同じです。
一般項を導き出す別法として知っててもいいかな?
完全に小学生向きではありませんが。
\begin{eqnarray}a _ { n } &=& a _ { 1} + ( n - 1) d ←教科書的\\
&=& d n + a _ { 1} - d ←グラフより
\end{eqnarray}
(初項 \(a_{1}\)、末項 \(l\)、項数 \(n\)、公差 \(d\))
今度は等差数列の和をグラフ化してみるぜぃ
では、等差数列の和はどうなっているでしょうか?
今度は和を \(y\) とします。
そして、第0項は省きます。
\(x\) | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | … |
\(y\) | 4 | 11 | 21 | 34 | 50 | … |
\(y = \frac { x } { 2} ( 3x + 5)\)
(もちろん \(x\) は自然数限定です。)
等差数列の和は二次関数的に増えていくんですね
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